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フォーティネットの女性:サイバー分野のキャリアへの道は人それぞれ

投稿者 Fortinet | 2023年3月29日

ジェンダーの多様性が高まり、テクノロジー分野への女性の参入が長年ニュースでも話題になっていますが、ITやテクノロジーを中心とした役割においては、依然として女性の割合が低いままです。Global Gender Gap Report 2022では、男女格差は解消していないとされています。さらに、世界レベルで男女格差を解消するには、あと132年かかると言われています。データは驚くべきもので、行動が求められています。フォーティネットでは、Fortinet Training Instituteによるプログラムの対象者を多様かつ大幅に広げて、2026年までに100万人をトレーニングすることを目標に掲げ、組織内や業界全体において包括的かつ公平で多様性のある労働人口を構築して、サイバーセキュリティ人材の多様化を目指します。

3月は、米国の女性史月間になります。1980年代後半に始まったこの月間は、歴史、文化、社会における女性のさまざまな功績を祝うものです。中には見過ごされがちな功績もあります。この月間に伴い、サイバーセキュリティ分野でも女性の功績を記念することになり、フォーティネットの社員であるSLEDシステムエンジニアのAmy ArnoldとSLEDシステムエンジニアのRonke Babajideの2人に、サイバーセキュリティに関心のある女性に向けてキャリア、実績、アドバイスについての話を聞きました。

サイバーセキュリティ分野における女性の活躍の場とアドバイス

現在に至るまでの職歴やキャリアについて簡単に聞かせてください。

Amy:私の場合、テクノロジー分野へのキャリアは従来的なルートではなく、すぐにこの分野へ進んだわけではありません。人文系の大学だったので、弁護士を目指していました。しかし、ロースクールに通い始めてすぐに自分が目指す道ではないことに気付き、数ヵ月程次の道を模索しました。自分の興味をさらに探求しようと、私は地元の大学でプログラミングとネットワーキングの授業を受けました。プログラミングの授業は普通でしたが、ネットワーキングの授業に夢中になりました。私はすぐに行動に移し、可能な限りすべてのネットワーキングの授業を受け、検定試験も受けました。数年後、私は公共機関に就職し、ネットワークエンジニアリングルーティング、スイッチング、音声、ワイヤレス、そしてもちろんセキュリティにも携わりました。数年間、ネットワーキング業界で働いた後、フォーティネットとご縁があり、現在サイバーセキュリティに携わっています。

Ronke:私はテクノロジー分野で25年になりますが、実は化学の博士号を取得したのが始まりでした。Institute of Theoretical Chemistryでの博士論文では、タンパク質の3次元構造についてコンピュータシミュレーションを行い、この構造が突然変異によりどのように変化するのかを調べました。これが、私にとってのUNIX / Linuxシステムやプログラミングとの出会いでした。オーストリアでインターネットが普及したのもその頃でした。私はこのテクノロジーと可能性にとても魅了されました。その時に、自分の方向性を変えようと決心しました。

論文を終えた後、私はキャリア変更しました。インターネット用の無料テレビ番組を制作している会社でウェブ開発者の仕事を見つけました。その後、保険のソフトウェアを開発している会社でUnix / Linuxのスペシャリストになりました。2007年、プリセールスのシステムエンジニアリングに移りました。大手ベンダーとのプリセールスの仕事をいくつか経て、VMwareでサイバーセキュリティのリードシステムエンジニアになりました。昨年、女性エキスパートのためのコミュニティプラットフォーム(Queen Bee Hive)を構築するための研究期間として、私は4ヵ月の特別休暇を取得しました。フォーティネットから声がかかったのはこのときでした。オーストリアのEnterprise System Engineeringチームを率いてみたくないかと聞かれ、もちろん「Yes」と答えました。

サイバーセキュリティのキャリアに惹かれた理由は何ですか?  また、フォーティネットに入社したきっかけは?

Amy:長年にわたり地方自治体のプロジェクトに数多く携わってきましたが、サイバーセキュリティを中心としたプロジェクトは非常に楽しかったです。組織への影響の大きさはもとより、これらのプロジェクトを通じてネットワークテクノロジーのあらゆる側面に携わることができたからです。私は長年にわたり、フォーティネットのFortiOSオペレーティングシステムとセキュリティの原則に関する深い知識を確立しただけでなく、公共機関との関係も数多く築いてきました。地方自治体や教育関連のシステムエンジニアリングのポジションがたまたま募集しており、まさにうってつけのタイミングでした。

Ronke:私は物事の仕組みを理解するのが好きでした。なぜそのようになるのかを知りたかったのです。それが化学を学んだ背景です。好奇心こそが私の成功の大きな原動力と言えます。そのような気持ちと情熱があれば、それがモチベーションとなって何でも学べると思います。それがあったから、キャリアを変更することができたのです。化学からテクノロジーに変わり、テクノロジー分野ではアプリケーションやサーバーからネットワークを経て、最終的にサイバーセキュリティに至りました。自分が学んでいるトピックに対しては、常に熱中し、好奇心が搔き立てられ、必要なスキルを身につけたいというモチベーションがありました。あらゆる段階で、新しい学びがありました。

技術的なスキルだけでなく、人とのコミュニケーション、有意義なプレゼンテーション、ワークショップへの参加の方法なども学びました。サイバーセキュリティの仕事は本当に楽しいです。社会を守っているという実感があるからです。テクノロジーの世界を悪用してデータ、財産、情報を盗もうとする人がいます。私は「善vs悪」の戦いにいつも夢中になっていました。サイバー犯罪者は非常に知識が豊富です。しかし、サイバーセキュリティの従事者もそれは同じです。

テクノロジー分野の女性とはどのような感じですか?  この分野やフォーティネットに対して、主にどのように貢献しているのか教えてください。

Amy:女性ならではの経験は、テクノロジー分野も他の多くの分野と同様です。ネットワーキングの授業では私が唯一の女性でした。チームでも同様です。会議、会合、イベントの場でも、ごく一握りの女性の一人であることもしょっちゅうでした。スキルを「証明」し、女性の仕事が真剣に受け止めてもらえるよう、人一倍仕事をこなしてきました。幸いなことに、私の場合は、多様性を重視し、固定観念を打破するような組織で多くのキャリアを積むことができました。持ち前の強いリーダーシップで、キャリアだけでなく、テクノロジーへの愛や、赤毛は頑固者というレッテルまで確立できました。

また、私は長年にわたり、大規模なエンジニアコミュニティにも属していました。コミュニティでは、エンジニアたちが技術的な問題をサポートするだけでなく、あらゆるタイプのエンジニアを積極的に励ましたり、サポートしたり、指導したりしています。私は、駆け出しの人たち、これまで過小評価されていたグループ、インポスター症候群に悩む人たちに手を差し伸べる道を見つけました。業界に貢献するだけでなく、他の人が貢献できるように支援することにも価値があることだと気が付きました。ブログや記事の投稿、ポッドキャストやパネルでのゲストスポットのランディング、テクノロジーイベントへの参加を通じて、私は素晴らしいエンジニアとの出会いや学びに恵まれ、現場のエンジニアをメンタリングしたりサポートしたりすることができました。また、ブログやコミュニティへの貢献に対して、業界賞をいくつか受賞することもできました。2021年には、WiFi Awards Individual Contributor of the Yearを受賞しました。CWNEなどの多くの認定を取得することもできました。私がCWNEを取得したとき、女性のCWNE取得者は他に6人しかいませんでした。

Ronke:私は自分のキャリアをとても楽しんでいます。テクノロジーは、常に新しいスキルを身につけ、成長できる世界です。先程も触れましたが、インターネットは私の学生時代に普及したものですので、この変革に携わり成功できたことを誇りに思っています。しかしそれ以上に、この分野で他の女性の成功をサポートできることは非常に光栄です。私は、より多様な人材が業界で活躍できるように一生懸命働きかけています。テクノロジーが未来の社会を形作っています。誰もが快適に過ごせる未来を創るためには、より多くの女性や過小評価されているグループにテクノロジー開発へ参加してもらう必要があります。

キャリアの中で、トレーニングやメンタリングはどのような役割を果たしましたか?

Amy:私の場合、キャリア初期は、トレーニングやメンター制度のきちんとした方法があまりありませんでした。メンター制度やコミュニティの構築に長年熱心なのは、こうした背景もあります。この業界には、お互いから学べることが山ほどあります。一人で経験を積まなければならないことなど全くありません。サイバーセキュリティ分野に多くの女性を招き入れようとするフォーティネットの取り組みとの出会いは貴重です。この取り組みの一環として、フォーティネットはWiCyS、WOMCY、Latinas in Cyberなど、女性に焦点を当てた組織と提携しているので、これらの組織のメンバーはフォーティネットのサイバートレーニングをはじめ、チュートリアルやリソースも利用することができます。

Ronke:私のキャリア当初は、メンター制度というものがありませんでした。メンターと連絡をとることもできませんでした。それが大きく変わりました。現在では素晴らしいメンタリングプログラムが数多くあり、とても影響力があると思います。一方、私にはサポートしてくれる人達がいました。どの段階においても「君ならできると思う」と言ってくれる人達がいました。自分だけでは志願しなかったような機会や仕事を与えてくれました。これが私のキャリアの中で大きなサポートとなりました。メンター制度は有益ですが、サポート制度はキャリアを成功させる鍵だと私は今でも思っています。自分のことを信じてくれる人や、機会があるときに自分の名前を挙げてくれる人は常に必要です。

サイバーセキュリティのキャリアを歩み始めたい、あるいは成長したいと考えている女性にどのようにアドバイスしますか?

Amy:特に過小評価されている人たちなど、他者に手を差し伸べてメンタリングし、こうした人たちのグループがテクノロジー分野に参加することを奨励するプログラムをサポートすることは、サイバーセキュリティにおいて大きな価値があります。特に、サイバー分野での女性の台頭がほとんどなく、若い女性に示すこともできません。女性の台頭が重要になります。先日出席した業界会議では、集まった300人のエンジニアのうち、女性はわずか20人でした。やるべきことはまだまだたくさんあります。女性は、自分の所属に対して疎外感を感じやすいものです。私はSTEMの女性を中心としたサイバーキャンプと一緒に仕事をしていますが、私のようなキャリアを持つ女性と会うことで、自分たちも同じように仕事ができるようになると思えるという声をよく聞きます。

多様性を歓迎し称賛するグループでコミュニティを見つけてください。まだ始めたばかりの人でも、サポートできる相手を探してみてください。ブログでも、ポッドキャストでも、興味のあるフォーラムでも、恐れずに自分の声を届けてみましょう。

Ronke:多くのサポート体制を受けることとは別に、自分たち自身のネットワークを構築することも重要です。女性のネットワークの数は増えています。本当に素晴らしいことだと思います。より良いネットワークを構築し、情報や機会をお互いに共有する方法を身に付ける必要があると心から思います。また、声を上げて女性に必要なものを要求することも重要です。たとえば、パート勤務や、赤ちゃんの授乳スペースの確保などが挙げられます。公平な職場環境を作り、日常生活における女性の負担を軽減する方法を、男性にはない視点で考えます。

キャリアアップをしていく中で、職場での男女平等を図り、誰もが成功できる環境を作るためにできることは何でもすべきだと思います。女性として、成功させなければならない大切なことがあります。私たちは外に向けて、そのニーズを伝えなければなりません。私はポッドキャストをやっています。フォーティネットと関係しているものではありませんが、個人的に熱中しているプロジェクトとしてやっています。そこで、テクノロジー分野の女性にキャリアついてインタビューしています。インタビューでは、女性がテクノロジー分野のキャリアにアプローチする方法について多くの洞察や素晴らしいアドバイスをいただいています。

サイバーセキュリティ分野での女性の躍進をフォーティネットがサポート

女性史月間は、組織などのあらゆるところで、自分たちの行動を振り返り、どのようにしたら女性の活躍を盛り上げることができるかを改めて考えるための月です。今回はテクノロジー分野での女性の影響に的を絞って解説していますが、世の中に存在する男女格差は、女性だけの責任で解決するものではありません。この取り組みは皆に関係するものです。私たち全員で進めていかなくてはなりません。

 

フォーティネットが米国で開催するWomen in Technology会議(テクノロジー分野で活躍する女性のための会議)も、キャリア女性の活躍をさらに後押しする一環となります。この会議の詳細は、こちらをご覧ください。

サイバースキルの格差を解消し、将来のサイバーセキュリティ人材を育成するうえで役立つNSE認定プログラムAcademic PartnerプログラムEducation Outreachプログラムを含む、フォーティネットのTraining Advancement Agenda(TAA)やTraining Instituteのプログラムの詳細をぜひご確認ください。